RIZIN師走の超強者祭り | JTT勢試合予想
RIZIN大晦日の注目カードをJTT視点で徹底分析。 朝倉未来 vs シェイドゥラエフ、伊澤星花 vs RENA、ヒロヤvs神龍誠の見どころを技術・戦略面からわかりやすく解説。現代MMAの潮流も踏まえた試合予想です。
JTT勢の試合結果は以下のリングで見れます。
ラジャブアリ・シェイドゥラエフ vs 朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)
RIZINフェザー級タイトルマッチ/5分3R
試合の背景
RIZINフェザー級の絶対王者シェイドゥラエフ。今年のRIZINビッグマッチで元王者2名を撃破し、勢いに乗る朝倉未来が挑む大晦日タイトルマッチである。
朝倉未来は大晦日で無敗。一方のシェイドゥラエフはプロキャリアで負け知らず。 UFCランカーと比べても遜色ない能力を持つ王者に対して、朝倉未来はどう戦うのか。
もし未来が勝利すれば「伝説」と語られるであろう一戦だ。
試合予想
王者は170cm・リーチ174cmとフェザー級では小柄だが、筋量が多くスピードとパワーを兼備した強力なフィジカルを持つ。
対する朝倉未来は177cm・リーチ178cmと標準的な体格だが、近年はグラップリング練習の増加により身体の厚みとパワーが向上している。見た目以上に背筋系の強さがあり、キック・レスリング・グラップリングでも一定の力を発揮する。
しかし正直に言えば、現状のシェイドゥラエフ相手に朝倉選手の明確な勝ち筋を描くのは難しい。
特に、スタンドで受けに回った瞬間に勝率はほぼゼロに近づく。少しでも可能性を広げるには、自ら仕掛け続ける必要があるだろう。
問題は、王者の最強領域がまさにグラップリングだという点だ。おそらく柔術黒帯相当レベルで、純粋なグラップリングでも相当な実力者。 さらにレスリング力・壁レス力も高い。打撃は粗さがあるものの、“荒い打撃 × 高い組み力” という組み合わせは現代MMAの主流。つまり「最先端の強さ」を体現している。
個人的に見たいのは、未来が打撃からTDコンビネーションを仕掛け、スクランブルを発生させた上でグラップリングに持ち込む展開だ。
この一年で変わったJTTの集大成が見られることを願っている。未来が全力を出し切れることを祈る。
伊澤星花 vs RENA
RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ/5分3R
試合の背景
遡れば2022年のスーパーアトム級GP。RENAは初戦勝利後に眼窩底骨折でリタイア。2回戦での対戦は流れた。その後もマッチアップ直前で怪我や体重調整失敗が重なり、伊澤との試合は実現しなかった。
その間にRENAのトラッシュトークもあり、伊澤の怒りは増幅。 “女子スーパーアトム級最大の因縁” と呼べるカードがついにRIZIN10周年となる節目で実現する。
この試合をもって、スーパーアトム級の物語は第2章に一区切りがつくだろう。
試合予想
王者はリーチ164cm、RENAは156cmだが身長はともに160cm。
伊澤はレスリング・壁レス・グラップリングに加え、最近はスタンドの完成度も向上。KO型ではないが、レスリングを絡めたスタンドの強さでMMA全体の完成度が飛躍している。
RENAはシュートボクシング出身のストライカーで、「倒せる女子」としてRIZIN女子格を切り開いたレジェンド。
多くの人が伊澤の勝利を予想しており、私も同意だ。
RENAのラスト試合は2024年の超RIZIN3でのケイト・ロータス戦。現状伊澤ケイトはかなり差があるにもかかわらず、RENAはほぼ互角の打ち合いをしていた。 打撃のみならRENA優位だが、TDを含めた“MMAストライキング”では伊澤が上回る。
壁レス・グラップリングは言うまでもなく王者が圧倒する。
唯一の注目ポイントは、この1〜2年でRENAがどれだけMMAを強化してきたのかが不透明な点だ。
しかしおそらく、怒れる王者が1R一本で終わらせ、第2章の幕を閉じるだろう。
神龍誠 vs ヒロヤ
RIZINフライ級 5分3R
試合の背景
神龍は扇久保・元谷・ホセ・トーレスといった壁を超えられず苦しむ中、ATTへの移籍で打開を図っている。
ヒロヤはRIZINで人気選手となったが、トップ層とはまだ差があり「中堅レベル」という評価が妥当。
フライ級GPでともに元谷に敗北した2人が、大晦日で激突する。
試合予想
神龍は165cm/リーチ165cmの標準サイズ。 ヒロヤは164cm/リーチ168cmとリーチがやや長いが、肩可動域などの影響でパンチの実質的なリーチ差は小さい。印象としては神龍の方が大きめのパンチを、ヒロヤはショートの強さを持つ。
決定的な差は大きくないが、総合的に見て神龍はヒロヤの上位互換と言える。 ボクシング、レスリング、壁レス、グラップリング…すべて神龍がわずかに上回る。
ただし、その差は世間のイメージほど大きくない可能性もある。
ヒロヤが勝っているポイントは以下の2つ。
- 当日体重の大きさ
- 完全なアンダードッグとして戦える精神的優位
神龍が“確実に勝ちたい”気持ちを出しすぎれば、僅差判定で落とす可能性も全くゼロではない。
勝敗の第一分岐点は 1Rのレスリング攻防(TD/TDD)。
- ここでヒロヤがTDDし、逆にTDを仕掛けられれば五分の展開へ。
- 逆にTDを許せば、立ち上がれても常に主導権を握られ、打撃を当てに行く必要が生じる。 → その瞬間、神龍のTDがより刺さりやすくなり「後手後手」になる。
もしも1Rでヒロヤが神龍に対して「思った通りにいかない」という動揺を与える事ができたとすれば、神龍にとってこの試合は格下相手の絶対に負けられない怖い試合となる。
この心理的プレッシャーをかけることができるか、これこそがヒロヤが勝利するための最初の関門だと言える。
その最初の関門の鍵となるのがMMAレスリング力だ。
このMMAレスリングは、ヒロヤがビリーコーチと共に2年間強化してきた部分でもある。 この試合は、まさにその成長がどこまで通用するかを見る戦いだ。
私は勝敗以上に、ヒロヤのMMAがどこまで進化しているかを楽しみにしている。
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