【試合結果】GRACHAN81 | JTT参戦選手 試合結果まとめ
GRACHAN81に出場するJAPAN TOP TEAM(JTT)所属4選手の試合結果まとめ。山下源太、中村瑠空、ジャスミン、三笠貴大の各カードを階級別に整理し、対戦相手情報と展開予想を含めて詳しく解説します。

大会概要
- 大会名 :GRACHAN81
- 開催日 :2026年3月1日
- 会場 :有明TFTホール500
JTT参戦選手 試合結果
山下源太(JAPAN TOP TEAM)vs 鈴木一颯(和術慧舟會AKZA)
GRACHANチャレンジ Aクラス ウェルター級 3分2R
- 勝利 :鈴木一颯
- 決着 :判定(0-3)
空手出身でBreakingDownにも出場していた山下源太のMMA戦。
BDではプロボクサー出身のほっそん選手と激しい打ち合いを演じるなど、空手仕込みのストライキングが持ち味だ。
対する鈴木一颯は事前情報が少ないものの、柔道の記録で同姓同名の選手が確認できる。もし同一人物であれば、大学まで柔道を続けていた実績を持つ柔道エリートの可能性が高い。
構図としては、ストライカー vs グラップラー。
試合内容
鈴木は柔道家らしい四つ組からの足技を軸にテイクダウンを狙う展開。
山下は終始この足技への対処に苦しみ、流れを掴めないままテイクダウンを許す場面が続いた。
極められる危険なシーンは多くなかったが、テイクダウンを繰り返され続ける状況ではMMAの採点上どうしても不利になる。
鈴木の柔道スロー自体は、スクランブル対応が出来る選手であれば上を奪い返せる余地もありそうだった。しかし現時点ではその攻防に持ち込めなかった。
山下も随所で良いパンチを当てていたが、鈴木は状況が悪くなればクリンチから足技で展開をリセットできる強みがあった。
課題は明確だ。
壁レス、レスリングディフェンス、グラップリングの精度向上。
ここが伸びれば一気に化ける可能性はある。
中村瑠空(JAPAN TOP TEAM)vs 野田頭柊馬(AACC)
GRACHANチャレンジ Aクラス フェザー級 3分2R
- 勝利 :野田頭柊馬
- 決着 :2R TKO(パウンド)
Wardog Cage Fightでプロデビューを果たしている中村瑠空が、今回はGRACHANでアマチュア戦に臨んだ。
対する野田頭柊馬はAACC所属。ストライキングと組みをバランスよくこなす総合型だ。
試合内容
序盤、中村はカーフで削りながらパンチを当てる良い立ち上がり。
しかし野田が「耐えられる」と判断した瞬間から一気にプレッシャーを強めてきた。
リーチ差もあり、スタンドで主導権を握ることが難しくなると、壁に詰められてテイクダウンを許す展開。
パウンドへの対応がやや遅れた点も響いた。
フィジカル差も感じられた。野田は打撃を受けても動じず前に出られる強さがあった。
さらにカーフやハイキックでも崩され、全体として差が見える内容だった。
野田は過去に70kg級で戦っており、今回は減量してフェザー級。
一方の中村は前戦57kg級。体格差がパフォーマンスに影響した可能性は否めない。
アマチュアとはいえ、マッチメイクのバランスはもう少し精査してもよいのではないかと感じた。
金森琢也(DOBUITA)vs ジャスミン(JAPAN TOP TEAM)
フライ級 5分2R 延長1R
- 勝利 :金森琢也
- 決着 :1R TKO(パウンドアウト)
2024年に大阪からJTTへ移籍してきたジャスミンのプロデビュー戦。
バックボーンは明確ではないが、フック系のパンチと一定のグラウンド力を持つ若手だ。
対戦相手は経験豊富な金森琢也。
試合内容
序盤にパンチでフラッシュダウンを奪われる。
立ち上がるも壁レスからテイクダウンを許し、マウントを取られる展開。
約4分間耐え、ハーフガードまで戻す粘りは見せたが、壁に押し込まれ固定された状態からのパウンドを凌げずTKO。
打撃、壁レス、グラップリングすべてにおいて課題が浮き彫りになった内容だった。
ただしプロ初戦。ここからの修正力が問われる。
三笠貴大(JAPAN TOP TEAM)vs 辻本涼太(POLAR GYM OSAKA)
ストロー級 5分2R 延長1R
- 勝利 :三笠貴大
- 決着 :1R TKO(右ストレート→パウンド)
前回判定負けからの復帰戦。
試合内容
三笠はカーフ、インカーフで削りながらプレッシャー。
辻本はダブルレッグを試みるが三笠はスプロール、辻本が首相撲に切り替え膝を打ち込む。
プレッシャーをかけ続けた三笠が、ステップインからの右オーバーハンドをクリーンヒット。
ダウンを奪い、そのままパウンドでレフリーストップ。
自身初のパンチKO。
完成度の高いフィニッシュだった。
感想
全体的に、フィジカル差や階級差がそのまま結果に直結した大会だった印象です。
山下源太選手は柔道エリート相手ということもあり、組まれた瞬間に転がされる構図がほぼ確定しているような展開で厳しかったですね。安井飛馬vs黒薔薇くんを思い出しました。
日本MMA界は柔道出身が非常に多い。だからこそ、柔道投げや足技への対策は必須です。壁レス、レスリング、グラップリングはとにかくやり込むしかない。ここは本当に強化が必要だと思います。
中村瑠空選手の相手は、さすがにフィジカル差がありすぎたように見えました。中村選手は“上げてフェザー”、相手は“落としてフェザー”という構図。そもそも前戦は57kgですからね。
流石にバンタム級あたりが上限ではないでしょうか。動きもやや重く見えました。
ジャスミン選手は悔しい敗戦。実力差はあったと思います。フラッシュダウン後にパニック気味になったようにも見えましたが、壁レスからマウントまで持っていかれると厳しい。
相手選手がマウントから焦らずに削っていたのも印象的でした。返す隙がなかったですね。
三笠選手は素晴らしい勝ち方でした。カーフが効いていたのか、相手がフレームを作ろうとして足を上げた瞬間に右オーバーハンドがドンピシャ。
前戦よりパンチ速度が明らかに上がっているように見えました。ストロー級タイトル戦線に絡んでいける内容だったと思います。
そして最後に。
年始の佐藤選手も含め、セミプロ組のレスリング・壁レス・グラップリング対応が弱いように見えました。
セミプロ練での組みの時間配分、あるいは質。
このあたりは一度見直してもいいのではないかと思います。